絞り 『片山文三郎商店』
伝統技法の『絞り』は、布をつまんで縫い縮めたり、糸で巻いたり、板などで
圧迫したりしてできた皺で模様を創りだす、日本最古の染色技法。
100種類以上もの技法が編み出されるほど発展し、世界に誇る着物文化の
一翼を担ってきました。
英語で“タイダイ(tie-dye)”と呼ばれ、日本のそれとは技術的に比較になり
ませんが、アフリカ、中央アジア、ペルーなど世界中で見ることができます。
ちなみに、70年代サンフランシスコを中心に流行した世界的なムーブメント
“ヒッピー”のお決まりファッションは“タイダイ”でした。
紀元前5世紀のインドで発祥した『絞り』は、7世紀頃に中国から日本へ伝わり、
古くは日本書紀に、ほかに万葉集、枕草子、源氏物語など日本を代表する
書物にも登場しています。また正倉院や法隆寺にも作品が保存されていると
いう事実が、その歴史の長さを物語っています。
高度な技術と、気の遠くなるような手間と根気が必要とされる、その伝統工芸は、
後継者が育たず、今では日本各地にあった産地も産業の衰退によって少なくなり、
京都の「京鹿の子絞り」と名古屋の「有松鳴海絞り」が二大産地となっています。
今回ご紹介する『片山文三郎商店』は、大正5年創業の絞り染め製品専門店で、
絞り呉服以外に洋服、スカーフ、タペストリーなど、現代の生活に合う商品を
数多く企画製造しています。
京都烏丸通りから蛸薬師通りを入ってすぐにある、昔ながらの佇まいのする
店舗では、入り口の『絞り』タペストリーが風で涼しげに揺れています。
このテーブルランプは、フランスはパリで毎年開催される世界最大級の国際
見本市“メゾン・エ・オブジェ”に出展されたもので、『絞り』によって生まれた
ツノのような造形美がひときわ異彩を放っています。
シェードを外すとその下は和紙製テーブルランプとなっていますが、実は岐阜の
林工芸が手がけた美濃和紙ランプです。シェードの無数の小さな陰影によって、
和紙のみの場合よりも明暗がはっきりと表現され、なんとも優しい光を放つ
独特な雰囲気の照明となっています。
シェードだけでなくランプ部分も技術確かなメーカーによって作られているので、
ある意味コラボレーション商品と言えます。
こちらは、『片山文三郎商店』のスカーフです。
米国のメジャーな男性ファッション誌『GQ』で、男性のポケットチーフとしての
使用方法が紹介されました。
京都『片山文三郎商店』は、世界のアパレル業界も注目する京都ブランドです。












